ケーキを焼く

クリスマス、と言っても、まだ陽はサンタクロースの存在を認識できる年ではないので、我家ではたいしたイベントはなし。ただ、せっかくなので、昨晩は近所を一回りして陽にイルミネーションを見せ、今日は陽のためのケーキを焼いた。陽の普段のおやつは、ふかしたおいもや果物が中心でお菓子類はあまり食べさせていないのだが、大人がケーキを食べていると、大好きな芋もみかんもほっぽりだして「チョーダイ」攻撃が始まる。そんな時は、いつもほんの少しだけ、スポンジやカステラ部分だけをあげるようにしている。そんな陽が、大人のおこぼれではなく、ちゃんと一切れ食べられる様、生クリームは一切使わず、水切りヨーグルトとカスタードとサツマイモでクリームを作り、バナナやキウイ、イチゴなどを巻き込んだロールケーキを作った。そりゃあ、生クリームを使ったケーキには到底及ばないが、甘さ控えめでそれなりにおいしいものができて、陽はなにより、初めて一人で一切れのケーキを食べられることに満足したようだ。
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娘の語彙量が、日々増えていく様子がおもしろくてならない。レンコンのてんぷらを見て「れんこん、かたい、いらん」時計を見て「コツコツ、時計」科学アルバム『たまご』を見ながら「たまご、ぴっぴ、コッコさん」などなど。一体、どこでレンコンなんてそれ程メジャーではない野菜の名前を覚えたのか、誰が時計の音が「コツコツ」と教えたのか、たまごがひよこになって鶏になることをどうやって理解したのか、など、日中陽を見てくれている母にも謎なのである。別に、親ががんばって言葉を教えよう、できるだけたくさんの本を読んであげよう、なんて思わなくったって、子供は勝手に本を読み、勝手に話すようになるんだな、きっと。