久々に翻訳をする

日本に帰って来てもう1年以上経つ。そばにモリ君が居るとは言え、今は極力中国語を使わないようにしているため、当然のことながら、私の中国語は坂道を転がり落ちるように退化している。聞き、書き、読みはまだしも、話す方は相当にひどいもので、たまに話すと元々良くは無かった発音が自分でも驚く程悪くなっており、口が滑らかに動かなくておたおたしてしまう。ああ、あの4年間は一体なんだったのか。
最近、必要があって何件かちょっと難しい翻訳(日→中、中→日)をやった。翻訳には結構自信を持っていたのに、こちらも相当にぶっており、辞書のお世話になりつつ時間もずいぶんかかった。それでも、やっぱり翻訳はすごく楽しいと思う。これで食べて行ければ何よりなんだけどねえ。
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堀江敏幸「なずな」を読んでいる。図書館へ行き、新刊コーナーでふと目について借りたのだが、堀江敏幸を読むのは初めてだ。400ページ以上あるので読んでみておもしろくなかったらすぐに返せばいいか、と思っていたのだが、いやはや、久々のストライクであった、そう、初めて保坂一志を読んだ時の感じに似ている。読みたいと思える作家が増えるのはなかなか喜ばしいことだ。