妊娠出産費用について

妊娠と出産に関する費用は基本的に保険適用外となる為、それなりの出費になることはよく知られている。ただ、日本では少子化対策もあって、母子手帳発行時に検診費用負担の補助券(以前は5枚、現在は14枚)が出たり、出産時には一時金(現在は42万円)が出たりするので、自己負担はずいぶんおさえられるはずである。ただ、実際には上記に述べた補助券と出産一時金で全ての検診費用と出産費用がカバー出来る事は無く、どこの家庭も数万から数十万単位であしが出ることが多いと聞く。
私の場合は、妊娠発覚〜妊娠8ヶ月までは基本的に中国の産科で検診を受けていたので、これは当然全て自己負担。基本検診、エコー、検査費用等は多分日本より少し安いとは思うのだが、私は初期に切迫流産をして最初の2ヶ月はほぼ毎週病院に通い、検診、検査をして薬を処方してもらっていたこともあり、結局中国で合計15回病院にかかった。高い時で400元位、安い時は100元位なので、1回の平均が多分200元程度だとすると合計約3000元(5万円位)の出費となる。
日本では、元々近所の個人病院で出産の予定で、12月の一時帰国時に1回検診を受け、2月8日に帰って来てすぐに1回と、10日の夜間診療1回の合計3回この病院にかかった後、国立の医療センターに転院した。この個人病院にかかった3回はまだ国民健康保険に加入しておらず、当然母子手帳も発行されていなかったので補助券等も無い為全て自己負担となり、合計2万5千円。(夜間診療が高かった)たった3回で中国の15回分の1/2にもなるんだから、もし保険が無ければ日本の医療費はものすごく高いのだと実感した。
そして国立の医療センターで、出産前5日の入院、帝王切開出産、出産後7日の入院にかかった費用だが、なんと35万円とものすごく安く済み、出産一時金の42万円で十分賄え、7万円おつりがくる程だったのだ!このからくりはと言うと、私は結局32週に前期破水で緊急帝王切開となって出産したため、分娩補助費というもの以外の入院費やら帝王切開の手術費やらは全て保険適応の3割負担となり、その結果、普通分娩で出産する人よりはるかに安く済んだのである。
さらに、私が入っている簡保の特約は帝王切開にも適応されるので、入院と手術の分でどうやら15万円くらい保険金がおりるらしい。実はこの簡保だが、以前入っていたのがちょうど昨年いっぱいで切れて(ちなみに、以前入っていた保険は一度も使用しなかった)1月から新しいプランに換えたばかりだった。この際、保険屋さんから「万一通常の出産にならなかった時も保険金はおりますから」と説明を受けていて、人ごとのように聞いていたのが、1ヶ月後にこれを利用することになるとは。
ちなみに、陽のNICU入院にかかる費用の大部分は申請した国の補助で賄われることになり、自己負担はオムツ等の消耗品の費用(1ヶ月1〜2万円)のみらしいので、とりあえず、今回の私の妊娠出産に関してトータルでは黒字になる予定だ。
マア、これから服やらベッドやら布団やらチャイルドシートやらベビーカーやら副次的な出費があるんだけどねえ。