32週と6日目に出産

産まれてすぐにNICUへ入院

さて、前期破水と診断されて入院となったわけだが、破水しているので最も怖いのは感染である。エコーでは胎児の体重はすでに1500g超えており、今産んでもちゃんと育つ大きさにはなっているので、どんなに遅くとも来週中には出産、と告げられた。急遽入院となったことにも驚いたが、来週に出産、と言われて、意外な展開にしばし呆然とする。
体重は十分ではあるが、まず、本来であれば34週までにほぼ完成すると言われる肺の機能を上げるため、24時間間隔でステロイド注射を2本打ち、2本目を打って48時間以上待ってから、自然分娩に持って行くと言う計画である。このため、2/10入院夜からお腹の張り止めの点滴を24時間さして陣痛が起るのを止めておき、2/15の朝にそれを外して、今度は陣痛を促進する為の子宮収縮の薬を飲み始めた。
破水しているので、放っておけば自然に陣痛は起るらしい。確かに張り止めの点滴をしている間もしょっちゅうお腹は張っていたが、点滴を止め、子宮収縮の薬を飲み始めると効果は絶大で、朝飲み始めてお昼ご飯頃には5分毎に痛みを伴うお腹の張り(つまりは陣痛)が発生してきた。14時半頃、モリ君も病院へ到着。なんとか間に合ったねえ、と話していたところ、お腹がゴロゴロし始めたので、お昼に飲んだ便秘薬が効いたのかしらと思いながらトイレへ行ったところ、急激にお腹が痛くなってしまった。自分でも腹下しなのか、陣痛なのかよくわからないが、脳貧血状態になってしまい、いきみたいが恐らくいきんではいけないはずだと言うことを思い出し、どうして良いかわからずもがき苦しんでいたところ、助産師さんに救い出され至急モニターをつけたところ、胎児の心拍が下がって危険な状態になっており、突然えらい騒ぎに発展してしまう。
病室にわらわらと助産師さんがやってきて、そのままベッドごと処置室へ運ばれ、担当医に内診をしてもらう。結果は、陣痛が起って、子供も下がって来ているにも関わらず、子宮口は固く閉じており、一向に開く気配がないとのこと。こう言う場合物理的(バルーンを入れて)に開く方法もあるが、私は破水しており感染の恐れがあるのでそれもムリ。胎児の状態を考えると、これからじっと自然分娩を待つより帝王切開で出してしまう方が安全と言われ、じゃあお願いしますと同意したのが 15時半。ここから準備が始まり、麻酔の説明があり、16時45分にはすでに手術室へ入っていた。
麻酔も手術も問題なく進み(オペ中はずっと、麻酔医師と中国の出産事情等についておしゃべりしていた)17時39分無事、1574gの女児を出産した。
出産後は泣き声は聞こえるが、まず子供に異常がないか確認する必要がある為すぐには対面させてもらえず、NICUへ移動する前に一瞬だけ顔を見せてもらっただけである。その後、私一人手術室に残され、後始末(?)手術が40分くらいあって終了。
初手術、初帝王切開の感想は、痛く無い!簡単!夜、麻酔が切れたころに痛みは出て来たが、速攻で痛み止めを入れてもらったので特に辛い思いをすることもなく、2〜3日の不自由後は傷の治りも早く、病棟内をフツウにウロウロしていたので、医者や助産師さん達からも「この前切ったのを忘れてしまうくらい元気やね」と驚かれるほどであった。私の翌日に帝王切開した妊婦さんは、入院中いつ会ってもしんどそうな様子だったところを見ると、私は普段から鍛えておいたことが良かったのかなーと思っている。