流暢ではない日本語

私は福岡生まれ福岡育ちだが、大学から京都に出てきて、それから10年以上関西で生活し、影響力の強い関西弁に呑み込まれ、今も普段のしゃべりはやはり関西弁風である。大連に来てからも、留学時代の友人にも関西人は結構いたし、何より、前職が大阪本社のバリバリの関西系の会社であったため、日本語環境においては、関西弁の世界に居た。が、今回仕事を換わって、現職には日本人は結構居るのだが(7,8人)な、なんと、関西人が一人も居ないのである!それどころか、ほぼ全員標準語圏(関東及び北海道)の人たちで、つまり、私は会社の日本人の中で唯一「方言を話す人」なのだ。
私自身はそれほど意識していたわけではないのだが、最近、仕事のことである中国人社員(日本に行った事はないが日本語はとても上手)の子といろいろ話す機会があった際、後から、別の日本人の同僚に私の日本語は方言がきついので流暢ではない、と言っていたと聞いてショックを受けた。中国人から日本語を指摘されるってどういうことやねん!!恐らく、その子が私よりもずっと年下だったこともあって、敬語を使わず話していたことが原因に違いなく、トレーニングの一環で録音していた音声を聞くと、確かに「ちゃう、ちゃう」とか「そうやねんな」等言っていた。
日本に居ると、関西弁と言うのは標準語と同等と言ってよい扱いで、多分「方言」と言う言い方もあまりしない。が、標準日本語を勉強し、標準日本語を是とする職場で働く彼女にとって、関西弁はきっと「美しくない、参考にしてはならない日本語」に違いなく、それが「日本語が流暢ではない」という評価となったのであろう。
それにしても、職場にあれだけ沢山の日本人がいて、関西人が一人もいないなんてちょっとおかしい気がするんだけどねえ。(私の中で、世界中どこに行こうか、日本人が居るところには必ず関西人が居る、と言うイメージなので)