曇り

タナカさん

ハンドフードプロセッサーを求めて旅に出る。
憧れのバーミックスはここでは見かけないが、とりあえずPHILIPSとBRAUNが現在の候補2種である。値段は前者が400元位、後者が500元位と100元位高いのだが、その分機能ももちろん高く、スピード調節が出来るのと、チョッパーが大きいのが魅力だ。
ハンドフードプロセッサーを買って何をやりたいか。好きな時に、肉が挽きたい!餃子を作る時の野菜の大量みじん切りをしたい!乾物を粉にしたい!マヨネーズを作りたい!メレンゲを作りたい!こう並べてみると、いかにもそう頻繁に使いそうもないことがありありとわかる。とりあえず、お菓子を作ることが出来る様になれば、メレンゲを作ることがほとんど重要な役目になるであろう。
今日電気屋巡りをしている途中で、ついでにオーブンの下見もした。安いものでは400元位、高いものでは1000元以上、シフォンを作るのを考える高さがいるのでやはり1000元以上のものを買わなければならない。お菓子作りの道具は全て実家に置いてあるし、実際に買うのはそれを持ち帰ってやな、と思っていたのだが、帰り道に寄ったシュークリーム屋のシュークリームを見て、ものすごくお菓子作りがやりたくなってしまったのであった。
その店は西安路ロスフの地下通路にあり、注文すればその場でクリームを詰めてくれる、その名も「田中家のシュークリーム工房」田中さんは、博士風。前回行った時はシュー生地が焼き上がったばかりで、お店の人は「もう冷めた」とクリームを詰め始めたのだが、どうも私は信じられず買わなかった。今日行ってみるとちゃんとシュー生地は出来上がっていたので早速、友人お勧めのフツウの大きさのシュー1個+ミニシュー6個で10元のお得パックを買うことにしたのだが、ガラスケースに並んだシューを見て私は愕然としてしまった。なんなんや、この変な形のシューは!!!素人が焼いてもこうはならんやろ、と言う様な異常な膨らみ方をしている。(写真が無いのが非常に残念だ)ねたになるし買おうかしら、とも思ったのだが、どうしてもお金を払って買うものとは思えず結局ミニシュー12個セットにした。さすがにミニシューの形はまともである。カスタードは少々柔らかすぎな気がしたが、ちゃんとバニラビーンズも使っていて結構美味しい。しかしだねー、やはり自分で作らなあかんな、と言う気にさせられた。
と、こう言うこともあり、「春節に日本に帰るか」と言うのをさらに迷い始めてしまった。実は最近母親から「めっちゃ物忘れがひどくなった、認知症かも」などとえらく弱気なメールが届いたのである。ようやく佐世保から福岡へ戻って来ていた姉夫婦が再び転勤で佐賀へ行ったところで寂しくなったのだろう。私は一応今年の五月に帰る予定にしているので、春節は見送るつもりだったのだがなんとなく心配になり、やっぱり2月の休みに日本に帰ろうかなあ、と飛行機のチケットを調べてみると意外にも4000元以下で買えることが判明し、かなり帰る気が高まっていたところで、先ほどタイムリーに母親から電話が来た。「あんなー、パソコンが壊れてん」「えっ、修理したん?」「修理もなんか面倒やし、新しいの買ってな、えーっとビ、ビ、ビスタとかなんとか」「ビスタってウインドウズのことやろ、一体何処のメーカーやねん」「ソニーかも?」「ならバイオやろ」「そうなの?」物忘れと言うか、相変わらずのぼけっぷりを発揮していたが、まあ、心配していたより全く元気そうである。「お父さん居るの?替わってよ」「もしもし、元気?」「もうすぐ死ぬでー」「もうっ!そんなこと言わんといてよ!」全くうちの両親と来たらどうしていつもこうなのか。とは言え、安心はした。
そう言うわけで、この日記を書いている最中に今年の春節はやはり大連にて過ごすことがほぼ決定したのであった。(しかし、ハンドフードプロセッサーとオーブンの購入はまだ未定)