己酉/晴れ

なにもかもが氷の

1/14-17、車中2泊ホテル1泊のハードスケジュールでハルピンまで氷雪節を観に行った。黒竜江省の1月の平均気温はマイナス20度なのだ。大連はものすごく寒い日の夜でマイナス5度くらいのはずなので、その4倍の寒さと考えればいい、と言ってもそんなもの想像もできないのだが。冬のハルピンへ行ったことのある留学生は皆帰って来て「二度と行かない」と言うらしい。内側にファーのついたブーツを買え、必ずパッチを履け、マスクをしろ等あらゆる人から有意義なアドバイスを受けたものの、結局これだけの為にブーツを買うのもなあ、と思って私はスニーカーで行く事にした。(その代わり足裏に貼るカイロは準備万端)
ハルピン行きの計画は秋頃からロンベンと約束しており、その後メンバーを募って募って、気づけば韓国人親子3人と日本人5人合計8人と言う大所帯で行く事になってしまった。夜9時42分大連発の寝台列車に乗り、翌朝6時過ぎにハルピンに到着する。列車の中は当然暖房があるので熱く、その為窓には大量の結露が発生するのだが、それが窓の縁まで垂れ落ちた後なんと内側で氷ってしまうのだ!つまりそれぐらい外は寒いと言う事なのか、と覚悟して駅に降り立ったのだが想像よりも寒く無かった。後から知ったのだが、私達が行った2日間はちょうど暖かかったようで、最低気温でもマイナス15度くらいまでしかいかなかったらしい。
到着後、駅前で朝ご飯を食べてホテルにチェックインし、荷物を置いた後早速行動を開始する。メインは夜の「氷灯」なので、まずは雪彫の会場がある太陽塔まで行く事にした。夜が一番寒いはずだと思って、この時私はカイロを貼らずに行ったのだが、1時間もしないうちに足は痺れて感覚が無くなり、ただ早く暖かい場所に行きたいとしか考えられなくなって、ハイテンションの韓国姉妹のノリに朦朧としながら苦痛の時間を過ごす事になる。
ようやく待ちわびた昼になり、中央街へ移動して「華美西餐店」と言う有名な店へロシア料理を食べに行くことになった。この時私はすでに1日ノンストップでスキーをやり続けたのと同じくらい疲れ果てていて、とにかく早くホテルに帰って一休みしたくてならなかった。のだが、韓国姉妹の「ソフィア寺院へ行く!」と言う要望に負けて疲れた体に鞭を打ってもうひとがんばりする。体力だけは自信のある私だが、列車泊で寝不足だったことと寒さによるエネルギーの消耗は大きかったようだ。4時過ぎにようやくホテルに戻った後は深い眠りに落ちた。
なんとか回復して氷灯のメイン会場太陽塔へ向かう。今回はカイロも貼って準備万端、雪の滑り台も、熊のサーカスも、美しい氷灯も十分に堪能できた。ここは前評判通り、どれだけ寒くてもわざわざ来て見る価値があるものだった。(・・・でも、多分、もう冬には来ないだろう。)
この旅は結局韓国人姉の独壇場となり、皆振り回され続け、特に被害(?)の最も大きかったロンベンは相当疲れたようだ。一緒に行った友人達のうち、5人はもう来学期にはいなくなる。そう思うと、やはりこの旅は良い想い出になった。
★写真をいつもの所にアップしてますので、お暇な方はご覧下さい