乙丑/晴れ一時小雨

ここは童話世界なのだ

■四川旅行5日目
ツアー3日目はもう1つの世界文化遺産黄龍へ移動する。ここは高度3000mをこすため、老人と子供は酸素缶を必ず携帯しなければならない、と言うことで途中の酸素屋さんでバスが停まり、酸素売りが乗り込んで来た。1缶100元位、現地価格なのでものすごいぼったくりである。子供達は風変わりな「おもちゃ」を与えられて大喜びだが、大人は予想外の出費にやや立腹の様子でガイドに文句をつけるも「平地じゃないのだから、何かあっても責任持てない」の一言に結局皆しぶしぶ購入したようだ。
早めに昼食を済ませて、1:00頃から観光を開始する。黄龍は地下水の炭酸カルシウムによって湖に結晶体が付着することによって、自然に作られたとは思えない段々畑の様な地形とバスクリンの様な不思議な水の色を生み出している。(トルコで見たパムッカレと同じ現象らしい。)ここは昨日の九寨溝以上の山道で、往復7kmの山道をフツウは4時間半ほどかけて廻るのが定番コースらしいのだが、私達に与えられた時間は3時間半から4時間程。後から聞くと、同じツアーの中でも多くの人が山頂までは行き着けなかった様だ。私達は、途中でゆっくり休まずぼちぼち歩いて3時間半以上かかり、なんとか往復することが出来た。しかし、がんばっただけあってやはり頂上からの景色が一番良かったのだ。
この旅行中に気づいたのだが、中国人の写真の写り方はかなりおもしろい。皆必ずポーズを取る。しかもそのポーズの決め方が半端でなく、老若男女どんな人でもモデル並みに陶酔した様子なのだ。地面にもほとんど寝転びそうな勢いだ。この国で変身フォトが盛んなわけがよくわかった。
6:00頃黄龍を出て200km先の茂県まで一気に移動する。当然ホテルに着いたのは10時過ぎで、11時頃お昼ご飯を食べて以来アイスクリームしか食べていなかった私達はお腹が空きすぎてへろへろになってしまった。そこへ突然麻婆豆腐だとか炒め物だとかの夕食を食べたのが悪かったのか、私はここで中国に来て初めてお腹を下してしまう。そしてさらに「眠らなければならない」と言う強迫観念によってますます眠れなくなっていくのであった。