庚申/曇り

端午節。この間の日記に、粽をくくっているひもを腕や足に結ぶ、と書いたのだが、それは私の勘違いであった。粽をくくっているひもがカラフルなのは単純に中の具を区別する為だけで、腕に結ぶ為のひもはちゃんと別のきれいなものを使うようだ。私は結局粽も食べず、ひもを腕にもまかなかった。
晩、イダさんに誘われて山の会会長のオカダさん宅へご飯を食べにいく。オカダさんは退職後大連にマンションを買って、悠々自適に暮らしており、時々人を招いて料理の腕前を振るうのが趣味らしく、家にはなんと円卓まであった。シャンデリアもあった。BGMはモーツァルトだった。水晶で出来た龍の置物があった。
大量の前菜に始まり、ニンニクサラダ、蒸し鶏、豚の角煮、アカシアの葉の天ぷら、キスの南蛮漬け、豆腐のそぼろ和え、豆ご飯、味噌汁、黄瓜、クッキー、とフルコース存分に食べて尚、食事の後に皆で話しながら、ヒマワリの種と枝豆で延々ビールを飲み続ける。そうなのだ、今大連はアカシアの季節で至る所で満開の花を見る事が出来る。しかも今日はアカシア祭りの最終日ということもあって、食事中突然花火が上がり始め、25階のオカダさん宅からちょうどきれいに見え、最高の食事会となったのだった。