壬寅/曇り

鉄キチのようになってしまった

■上海・蘇州旅行1日目
朝ジョギング中にパラパラと雨が降り出した。今日から上海・蘇州旅行に行く予定だと言うのに、天気予報によると上海も雨となっている。傘をさして観光なんて考えるだけでうんざりする。が、結果から言うと、旅行中は一度も雨に降られる事無く、暑すぎず寒すぎず、ずっと過ごしやすい良い天気だった。
寮から飛行場まではタクシーで10分、大連から上海浦東空港までは1時間半、空港から市内まではたったの7分、あっという間に上海に到着した。今日の楽しみのひとつは、2002年に開通したばかりのリニアモーターカーに乗る事だった。浦東空港上海市内を最高時速430kmと言うスピードで結ぶ。バスや電車で移動が1時間以上かかることを考えると、ものすごく便利なのだ。ちなみに切符は50元、リニアモーターカーは中国語で「磁浮列車」と言う。
タクシーに乗ってホテルへ荷物を置きに行く。上海のタクシーの初乗りは10元、運転席はアクリルガードでがっちりと覆われている。こういうのを見ると、大連はやはり安全な街なのだとつくづく思う。中国人でも聴き取れない、と噂の上海語を確かめてみようと運転手さんに話しかけてみると「俺はタクシーの運転手だから標準語が話せる、しかも妻はハルピン人だ!(黒龍江の人は綺麗な標準語を話す事で有名なのだ)」と自信満々なのだがやはり少しなまりがある。でもまあこれくらいならわかるよナァと思いつつ、試しに上海語を話してもらうとこれは全くわからなかった。恐るべし中国語。
ホテルに到着、フロントで名前を告げパスポートを渡す。パスポートを見ている内に、服務員が訝しげな顔をして何度もパスポートを確認しながら尋ねて来た。「いつ中国に来たのか?」「3月4日」「えっ、どういうこと?」「私達は留学生なんです」「今回のrujingはいつなんだ?」「rujing?・・・なんだっけ、rujingって」としばらくの間皆rujingがわからず、パスポートを見ながら何がおかしいのか考えているうちにはっと気づいた。”rujing”とは”入境”のことで、私のビザの有効期間はビザが発行された2005/12/28から3ヶ月後の2005/3/28までなのだ。もちろんその期間中に、ちゃんと滞在許可の申請を済ませているので、有効期間は来年までとなっているのだが、服務員はそれに気づかず、ビザ切れてるのにどうしてまだ中国に居るのか、と訝しく思っていた様なのである。慌てて滞在許可書を見せて説明するとようやく納得してくれた。予想外に手間取ったが、こういうことこそ私が求めている旅行なのだと思い、楽しくて仕方が無い。
荷物を置き、歩いて南京路へ向かう。この辺りは上海の繁華街のひとつで歩行者天国になっており、人も客引きも多い。適当な店に入って、上海初夕食。味はマアマア、値段は高め、と言うのもここらは観光客向けの店が多いので当然なのかもしれない。大連では無料のお茶もいちいち注文しないと出て来ない。1人30元。
夕食後外灘(バンド)へ向かう。外灘は黄浦江沿いに租界時代の古い建物が並ぶ中山東路辺りで、川を挟んで有名なテレビ塔がある浦東側と共に夜景で有名な場所だ。昼間、中山東路を歩いている時からこの通りの街並をすっかり気に入っていたのだが、ライトアップされるとさらに良い。今の様に外で過ごすのに丁度良い季節だと、いつまでものんびりしていたい場所だ。まあ観光地なので人が多いことと、変なお土産を売る露店を気にしなければ、の話ではある。
旅行1日目は特に問題もなく、順調な滑り出しであった。