地震のあとに

地震から1週間が過ぎた。
私は福岡に居て、地震の影響はほとんど無く、ただテレビや新聞やインターネットでしか被害の様子を知る事は出来ないが、日本に住んでいる限り、いつ私が居るところでも同じことが起らないとは限らないのだ。そう思った時、一番に考えるのはやはり、いかにして陽を守るか、と言う事だった。
募金も、支援物資の提供も、私が出来ることは微々たるものだが、もし、自分が幼い子供を抱えて被災地に居る母親だったら、ひとつひとつの救援物資が涙が出る程嬉しいに違いない、有名人が1億円寄付するのと同じくらい、私の様なフツウの人ひとりひとりの微々たる援助が絶対必要なのだと、信じている。
何千人もの命を奪ってしまう地震津波も悪ではない。雨や雪や海や河や木や花と同じ様に、人がこの世に産まれてから今まで、そして今後も常に共に居るものなのだ。だからこそ、私達は皆、失ったものは必ずまた元に戻ると言う事を、無意識的に知っているのではないだろうか。そこに悲しみはあるが、恨むべき対象は無い。恨みの先にあるのはどこにも行き着けない虚しさだが、悲しみは永遠ではなく、いつか必ず新しい喜びに取って代わるはずだもの。