晴れ

帰ります

名古屋からシャンベンがわざわざ大阪まで出てきてくれた。本当は昨晩皆で集まる時に来るはずだったのだが、残業で間に合わず、結局今日私達が福岡に帰る前に会うことになった。
午前中はヨドバシカメラにて、モリ君の親戚関係にお土産を買う。いや、もう何が面倒って中国人へのお土産ほど面倒なものはない。日本人なら菓子折りでいいやろ、と思うのだが、菓子折りなんて貧乏くさい(!!)ものをあげることなどできず、値段がどうこうより、とりあえず、見栄えがよく、高そうで(ほんまに高いものは買えませんから)、中国にあまりないものを選ばなければならない。血圧計やら万歩計やら時計やらやたらと計関係を買う。
11時半、大阪駅にてシャンベンと待ち合わせ。私達はとりあえず中央口で待っていたのだが、シャンベンから連絡が入り「御堂筋口に居る」と言うことなので、慌てて移動することになった。私は、自分のよく知っている場所で、関西に出てきてもう3日目ということもあって、多分ちょっと錯覚を起こしていたのだろう。ハッと気づくと、モリ君が居なくなっていた、と言うか、駅構内の人ごみを自分のペースですり抜けていく私にモリ君はついていけず見失ってしまったのだろう。しまった、と思って、急いで元来た道を戻って探したが見つからない。
何が困ったって、モリ君は携帯もお金も持っていないのだ。関西に来て1日目に「もし迷子になったらやばいよなあ」と言うことで、私の携帯とうちの実家の電話番号、そして100円を持たせて「いざと言うときは公衆電話を探して電話してな、あっ、その前に100円を10円に両替してからね、掛け間違えたら終わりやし」と冗談めかしに言っていたのだが、そんな非常事態が実際に起こるとは思ってもみなかった。しかも、モリ君の全財産100円は昨日居酒屋でなくしてしまっており、現在はまさに一文無しなのだ。
とりあえず、シャンベンを迎えに行き事情を話して2人で探し始めた。でもやっぱり見つからない。そこで、案内所へ行って事情を説明し呼び出しの放送をしてもらうことにしたのだが「日本語でいいですか?」「日本語はちょっと・・・」「英語は?」「それはますます無理です」「中国語ができるのでしたら、代わりにやってもらっていいですか」と言うことで、大阪駅に私のへたくそな中国語放送が流れる羽目になってしまったのであった・・・。(一生の恥)
放送後、シャンベンに中央口で待ってもらい、私はもう一度探しに行ったのだが、10分も経たないうちに放送が入った。「先ほど、中国語で呼び出しをされたお客様、お友達がいらっしゃいましたので中央案内口までお越しください」慌てて戻ると、シャンベンと共に嬉しそうなモリ君が立っていた。私がこれだけ焦っていたというのに、彼は意外と冷静で「だって電話番号の紙があるやん、そんなに心配やなかった」とのたまう。
話を聞くと、私の後ろ姿を必死で追っているうち、ふと、あれはハサクじゃない!と思って、もと来た道を戻ってしまい、見失ったと言う。それからよくわからず、地下に降りたりしているうち、方向音痴の彼は一体どちらから来たのかもわからなくなったらしい。そこで、優しそうな人を捕まえて電話してもらおうと、道行く人を物色し、結局、構内工事をしていた人に頼んで電話をかけてもらおうとしていたところ私の放送が入り、その人に中央口まで連れてきてもらったと言う。
今回の件でのモリ君の感想。「いやー、日本はいい人が多いね!」