晴れ

とうとう結婚写真の申し込みをした。
こちらの人の結婚写真は、日本のものとは全く異なる。室内撮影だけではなく、外での撮影もあり、ウエディングドレス、カクテルドレス、古代衣装と何着も着て、何百枚も撮って、どでかい芸能人の写真集並のアルバムやらパネルやらにするのである。いわゆる変身写真の結婚バージョンなのだが、これが結構高いのだ。それでも、こちらの人の結婚写真への気合の入れようは相当強く、皆給料1ヶ月分位(3000元〜)を軽くつぎ込む。アルバムは良いとして、どでかいパネルなんてどうすんねん、と言う気がするのだが、こちらの人は結婚パネルをどかーんとリビングの壁に飾るのがフツウなのだ。ナルシストカルチャーの国。
ちなみに、外撮影なしのフツウの変身写真コース(芸術写真と呼ばれるもの)だと、1000元以下でもあるので、私の周りでもかなりの人が撮っており効果は非常にすばらしい。(フツウの人はそれなりに美しく、もともと美しい人はアイドル並に)私も以前から、ぜひ古代衣装は着てみたい、と思っていたし、まあ高い結婚写真コースじゃなくて、外撮影なしでいいから、安い変身写真を撮ろう、と言うことになった。希望予算は2000元前後、でかいパネルは要らない、アルバムと小さめのパネルとデータがあれば十分。
まずは駅近くにある「佳人風情」と言う写真館へ行く。ここは最近広告で「3000元以上のコースお申し込みの方2000元の現金キャッシュバック」と宣伝しているのだが、そんなうまい話があるわけなく、何かウラがあるに違いないと疑いつつとりあえず行ってみた。入った途端係員が寄ってきて「何が撮りたい」「予算はいくら位」「希望は何」とわあわあ攻めて来る。外国人とわかると値下げ交渉が出来ないかもしれないので、私は出来るだけ話さないようにしていたのだが、モリ君自身ももともと値段交渉が苦手だし、こういう場ではフツウ女子が率先して話を進めるに決まっており、係員の人も私にばかり話しかけてくる。しょうがないので私が交渉を始めたところ、当然すぐに外国人とばれてしまった。それが理由かどうかわからないが、値下げ交渉は全く効かず、とにかく畳み込むようなトークで攻めて来る。私は話半分も聞かないうちにすでに辟易して、ここはあかん、と思いつつ我慢していたのだが、例の現金キャッシュバックが「世界の紙幣、コインアルバム(2000元相当)」と聞いた途端、完璧にひいてしまい「とりあえずもう少し考えてみる、この紙(具体的なサービスの内容を書いたもの)ちょうだい」と言うと、お決まりの「これは今日、今だけの価格」「今日予約しないと、次に来たときはこんなに良い条件で、この値段は無い」「この紙はあげられない」と言うので、さっさと店を後にした。
私もモリ君も1軒目にしてすでに、係員のセールストークに嫌気がさしてしまい今日はあきらめるか、と思っていたのだが、新マートの1階でもちょうど写真館がイベントをやっていたので話をしてみることにした。ここの係員の態度は、先ほどよりずいぶんましではあるが、基本的には同じ流れ。まず、コースを勧めてくる→パネル等要らないから安くしてと言う→安く出来ないけど、他のサービスをつけるという。と言っても私にとって、写真つきオルゴールも、写真つきなぞの置物も、ティーカップセットも、熊ちゃんのぬいぐるみもサービスと言うより、おぞましい嫌がらせのようなものなのだが。私が、これも要らない、あれも要らない、と言うので係員の女性はかなり驚いており(パネルをさらにでかくして、もっと何か頂戴!と言う客は多いが、多分、パネルが要らないという人はほとんどいないはず)他のサービスでは食い止められないと知って、結局値下げしてくれることになった。最初の値段が2400元、値下げ後1699元。ちなみに、私はここからももう一息値下げして1600元にしたのだが、モリ君が「ミニアルバムは2冊ほしい」と言うので、最終的には1699元に決まった。
して、内容は以下のとおり。
・18寸アルバム(10p)1冊
・10寸水晶面パネル写真2枚
・5寸アルバム(5p)2冊
・32枚写真データ(+1枚ごとに30元追加)
・5着衣装(2着は外撮影)
・結婚式当日貸衣装、化粧サービス
話によると、出来上がった写真はどれもこれも良く、結局皆データが全てほしくなり、追加金を払うことになると言うのだが、私は写真写りには相当自信が無いので、そういうことはあるまい、と踏んでいる。(以前の職場をやめる前、何百枚と言う写真から、ましな写真をピックアップして20〜30枚程度だったからね)
11月初旬に撮影して、おそらく年始には出来上がるはず。はてさてどういう結果になるものか、半分ネタのようなものとは言え楽しみだ。