丁卯/曇り

パンダ基地は竹やぶ

■四川旅行6日目
いよいよ最終日、今日一日成都を観光して、明日朝の便で大連へ帰る。
今日の目的地は三国志と共に成都の名物である「パンダ(大熊猫)」を見に行く事である。成都には動物園ともう1つ「パンダ繁殖研究基地」と呼ばれる所があるのだが、どういうところかは読んで字の如く、現地の人より外国人観光客が多い様だった。ここでは檻越しとガラス越しながら、ごく近くで見る事ができる。運が良ければ、パンダの赤ちゃんなども見ることが出来るらしい。私達が行った時は残念ながら、パンダの成育棟はお休み中になっていた。パンダと言うのはどうしてあんなにかわいいのだろうか、とパンダを見た人は誰もが思うに違いない。しかし、ごろりと怠惰に転がって笹をむしゃむしゃ食べる様子をじいと見ていると段々着ぐるみのように見えてくる。今回の旅行で行った九寨溝あたりは「パンダの故郷」と呼ばれているのだが、パンダが野生に暮らしている姿と言うのが私にはどうもぴんとこないのだった。お土産物屋は当然パンダグッズで溢れている。踊らされていると知りながら、買わずにはいられない。(後日談:私達が行った日基地の成育棟でなんと、双子のパンダが産まれていたらしい、がーん、見たかった)
これもまた経験、とバイクタクシーに乗ってみたのだががひどい路をすごい運転で走るため、かなり恐ろしい目(おもしろい目?)に遭ってしまった。ようやくバスセンターへ戻り、バスに乗り換えて市内へ出る。初日は地理がよくわからなかったのでほとんどタクシー移動だったが、なんとか地理を理解してきたのでいつもの私達らしく、今日はバスと歩き中心で廻る事にしたのだ。バスを降りてしばらくしてひろちゃんのカバンから水が漏れている事に気づく。慌てて中を調べるとペットボトルの口が開いていた様で、カメラまで濡れてしまっていた。電源を入れるが入らず、データが壊れていない事だけを祈る。
パンダを見た後は特に行きたい所も無いので、街をぶらぶら歩きついでに人民公園に行ってみた。ちょうど日曜日と言う事もあってか、公園ではたくさんの人が集って、カラオケをしたり、テレビを見たり、お茶を飲んだり、凧を揚げたりし夏休みらしいのどかな風景が広がる。いや、のどかと言うには、木陰でも暑すぎるのだけど、皆そんなことは一向に気にしていない様子である。こういうのを見ると、中国人はやはり元気だなあとしみじみ感心するのだ。
その後どうしようか、と少々迷ったが、本屋へ行く。買った物は・・・(省略)
お土産を買いにカルフールへ行く。さすがに私はカルフールで買いたい物はそうないのだが、ヒロちゃんにとってはいろいろ興味深い物が多い様だ。外国でお土産を買う時はスーパーに行くに限る。私は四川のお菓子だけ、彼女はお茶だとか麻婆豆腐の素だとかいろいろ買って満足な様子。
ホテルに戻って荷物を置き、夕食を食べに行く。最後の晩餐を四川料理ではなく米綫(雲南が本場なのだ)にしたのはこれなら間違いはないだろう、辛くないだろうと言う配慮からである。大連で食べるのとはまた違うが、ようやく「全く辛くない」料理にあたり、ヒロちゃんも気に入ったようだった。
始まって1,2日は1週間がものすごく長い様に感じたが、終わりになるとほっとする気持ちと同時にやはり寂しくなってきた。これは旅行の時いつも感じること。私は多分、それ程旅行好きの方ではないのだが、しばらく行かないとまた行きたくなってくる。それは旅行で起る意外な出来事(ねたとも言う)のおもしろさを思い出すからかもしれない。今回もえらくねたの多い旅になったわけだが、その代償は大きかった。まあいいのだ、生きて帰って来ることができれば、どんなことも全てねたなのである。
<業務連絡>またまた上海に引き続いて写真をアップする予定です。前と同じ所に載せますので、興味がある方は見て下さい。今回は、ものすごくキレイです、あっ、もちろん私ではなく景色が。