壬辰/晴れ

とうとう中国美容院デビューしてしまった。カットは怖いので、ストレートパーマをあてよう、と思い立ったのはもう1ヶ月以上前のことだ。元々は日本語が通じる店に行くつもりで調べていたのだが、予想以上に高い(もちろん日本より安いのだけど)ことがわかり、韓国人の友達が行ったと言う店を紹介してもらうつもりでいた。その話をジャンニにしたところ「私が行っている店の美容師さんはとても上手よ、この間カットコンテストでかなり良い成績を納めていたし。しかも私と行けば安いよ」と熱烈に薦められる。と言っても私はジャンニの髪型(大連で流行している錫子湯と言う髪型)を全くいけてないと思っているのだ。そんな彼女が薦める店に行って良いものかどうか。
でも結局「ストレートパーマならどこでもそう変わらないか」と思い、連れて行ってもらうことにした。午前中相互学習をした後、一緒に行くことになっていたので、朝のうちに私の希望を彼女にしっかり伝えておこうと心づもりしていたところ「午後から用事が出来たから、午前中の勉強をやめにして美容院へ行こう」とメールが来た。ろくに打ち合わせもしないまま大丈夫だろうかと心配しながら美容院へ向かう。
店の雰囲気はいかにも中国だが、担当の美容師さんはお洒落な子である。そこでひとまず安心。私の希望は前髪を短くし、全体の長さは変えず軽くした後ストレートパーマをあてると言うもので、注意事項としては「前髪を斜めにされないこと、激しい段を入れられないようにすること」だった。しかし、髪を切りに行ってこんなに緊張したことはなかった。結局4時間近くかかり、その間ジャンニはずっと側にいて私の通訳をしてくれていたのだが通訳、と言っても彼女もそう日本語が出来るわけではない。最も心配だった前髪を切る時、彼女に「私斜めに切るの嫌いだから(日本語)」と言うと「わかったわかった」と言う。しかし見ているとやはり斜めになっていくのだ「ちょ、ちょっと待って、ジャンニ私斜め嫌いなの、ほら、こっちの方長過ぎるでしょう(日本語)」「えー、でもここ短くするとあまり良くないよ」「(それは中国人的考えでしょう!!)でもやっぱりこっちも揃えてほしい」「そう?」しかし、長さが短くなるのみで斜め切りはとまらない。「ちょっと待ってー!!私斜め嫌いなんだってば!!(結局中国語)」「ああー、そういう意味だったの」・・・やはり伝わっていなかったのだ。危険だ、中国語で髪を切るのはやはり間違いだった、と内心後悔しながらでももう引き返せないので、また恐ろしい事態が起らないよう神経を集中して見守る。
とは言えまあ、なんとか前髪を乗り切ると後は大丈夫だった。「髪が多いので少し軽くしてほしい」と言う希望が「軽くなりすぎ」と言う位で、仕上がりは悪くない。パーマもものすごく丁寧で、友達が「縮毛矯正かと思った」と驚く位で、これで240元はやはり安い。
私自身も友達の反応も悪くない、そして2人のshushuには大好評で「ハサクの前髪はずっと鬱陶しいと思ってたんや、ものすごくいい、若返った」と言われた。しかしこれは褒め言葉なのか?